『 闇の記憶 』
Memory Of Darkness
作詩:五十嵐精一
夜の捜査が猥雑さを増して
Down Town の一角をぶんどってる
路上に転がる遊び場のない Blue Boyが
また ひとり摘発された
時代はスピードを欲しさに喜んでる
飢餓の波が押し寄せるのは
時間が生んだ当然の過程
Car Radioをつけると
「ライク・ア・ローリング・ストーン」が慰めてる
そしてまぶたを閉じると闇が俺を呼び
俺の心は闇が記憶している
夜のE.Streetには
愛想尽かしている奴らがたむろしている
路地に佇むまだ若いNight Girlが
また ひとり連れ去られた
時代はスピードを手にして笑っている
悪意の波が押し寄せるのは
時間が作った悲惨な結果
Juxe Boxからは
「コンクリート・ジャングル」が流れてる
だから 溜息をつくと闇が俺を呼び
俺の怒りは闇が記憶している
時代はスピードをあげて狂ってる
滅亡の波が押し寄せるのは
時間が壊していく必然の結末
耳を澄ますと闇の奥から
「アクロス・ザ・ユニバース」が聴こえる
1982年作品
The Poetic Works of Seiichi Igarashi