No.57『 暗黒街の白い気持ち 』

kneedrop22010-08-06

『 暗黒街の白い気持ち  』 作詩:五十嵐精一


黒い黒い雨が降ってくる
街の路地に川が流れ 路には車も走らない


風が吹かない今 
どんなに耳を澄ましても
人の話し声は聞こえない


もう すでに話せる人もいない
だから雨の日いつも俺はずぶ濡れになってる
心の傷が癒える時まで


悲しみ 悲しみの渦 しおれた朝が笑ってる
そして また 今日も闇が続く



白い白い夢が追ってくる 
部屋に入り鍵をかける 涙の吐息が鏡に映る


涙が枯れた今
楽しい知らせが届こうとも 
閉ざされた心は開かない


いつだって心から笑えない
こんな夢のない部屋には灰皿はあっても
煙草は置いてない


哀しみ 哀しみの渦 しおれた夜が狂ってる
まだ部屋のドアは開かない
            1978年作品
































The Poetic Works of Seiichi Igarashi