No.60 『 淡い夏の伝説 』

kneedrop22010-09-06

『 淡い夏の伝説 』  作詩:五十嵐精一


生活(くらし)ていくことに自信がない
今 君にはっきりとした言葉を
返せないでいる


君は伝説を信じていた
恋人たちが誰もいない夏の海で
夕陽に向かってたがいに愛を誓いあえば
結ばれる伝説を


僕たちは夏の海で愛を誓いあった
時は甘く心の中でとけあい
夕陽は2人の愛を祈るように沈んだ

                
そして2度目の夏がやって来る
でも もう2人の間には
冷たい風が吹いていた

                
僕が悩んでいる間に
君は他の人の心に嫁いでいた

                
伝説も今では淡い光りと共に崩れ去り
そして愛は砂となり
風にさらわれていった
        1980年作品


































The Poetic Works of Seiichi Igarashi