『 淡い夏の伝説 』 作詩:五十嵐精一
生活(くらし)ていくことに自信がない
今 君にはっきりとした言葉を
返せないでいる
君は伝説を信じていた
恋人たちが誰もいない夏の海で
夕陽に向かってたがいに愛を誓いあえば
結ばれる伝説を
僕たちは夏の海で愛を誓いあった
時は甘く心の中でとけあい
夕陽は2人の愛を祈るように沈んだ
そして2度目の夏がやって来る
でも もう2人の間には
冷たい風が吹いていた
僕が悩んでいる間に
君は他の人の心に嫁いでいた
伝説も今では淡い光りと共に崩れ去り
そして愛は砂となり
風にさらわれていった
1980年作品
The Poetic Works of Seiichi Igarashi