No.81『 港のLove 』

kneedrop22012-10-17

『 港のLove 』

     作詩:五十嵐精一


今の俺の渇いた声では
君をこの世界に連れ戻せない
綺麗になった君の姿を
昨日 思い出の店で見た


テラスで紅茶にひとり手を伸ばし
可愛い口もと動かした
可愛かった昔の君が
素敵な女性(おんな)の格好でいる


いつからいつから
俺は君と歩けなくなったのか
夢を捨て青い鳥を
心から逃がしたから



俺は6年前 横須賀で
風の強い日に君と出逢った
あの頃 俺は唄を作っていた
君の口ぐせを思い出した


あなたの書いてる唄は哀しい唄
ばかりねと言ってた事を
妹のような昔の君が
素敵な女性(おんな)の格好でいる


いつからいつから
海を見るとわかれを思い出すのか
雨に濡れ 波はくり返し
はーばーらいとが揺れる
           1978年作品  


The Poetic Works of Seiichi Igarashi