『 冬の海辺 』
作詩:五十嵐精一
波打ち際に立って
遠くの船を見てる
生きることはつらいし
ひとりは淋しい
そんな時 潮の香りはいい
こんな時 カモメになりたいと想う
空も町もゆっくり暮れて
紫色の雲が浮かんでいる
粉雪が灰色の
空から落ちてくる
冬の海辺には誰ひとり
訪れる人はいない
そんな時 海風はやさしい
こんな時 カモメになりたいと想う
船が港に着く頃は
空にひとつずつ星が光る
1977年作品
The Poetic Works of Seiichi Igarashi