No.95 Evergreen

kneedrop22013-06-07


Evergreen  
作詩:五十嵐 精一  
 


校内放送で流れた歌を
僕はまた君に聴きたいと言ったら

君は優しいから
お姉ちゃんのを借りて僕に貸してくれた
永遠の名曲「 Melody Fair 」

14歳の6月の木漏れ日 陽射しの中の木々の香り

君はいつも相手の気持ちをまず先に考えるから
いつも自分の本当の心を押さえてしまう
いつも控え目な君だった

初夏の薫り
君の透きとおった心 うつむいた仕草がsuki

いつも僕を励まし勇気づけてくれた
今日も笑顔が眩しい

きみと初めて話した時のことは
あまりにも自然すぎて今では思い出せない

背の高い君はうつむきかげんに佇む
あたたかな 優しい声で僕を呼ぶ

夏草
どうして こんな素直な気持ちの
優しい君を放っておいたのか

どうしていつもそばにいたのに
どうして気づいてあげられなかったのだろう

髪を掻き上げる仕草 はにかむ 笑顔

折れそうな優しすぎるこころ
ささえつづけてあげたかった

以前 君は僕の近くに毎日いたから
いつも気軽に話せたけれど
卒業してから気づいた

あれから君と何度 話したいと思ったことか

卒業してから 二度しか会えなかったね
今日、再会できたのは28年振り
                 
好きだよ 君のショートヘア
白い首筋から胸へと流れる 光りのペンダント
控え目な お洒落        

握手をしてわかれた 
振り向くと 君は手を振って僕を見送る
              
          2009年作品



The Poetic Works of Seiichi Igarashi